最初の一冊
担当編集者による、お勧めの「ファースト・堂場」です。読書ガイドにどうぞ。
角川春樹事務所・M

『沈黙の終わり(上・下)』
著者自らも「20年掛けて築き上げてきたことが、ここで一つの形となった」と語る、記念碑的作品。今まで執筆してきた警察、そしてメディアの、すべてのエッセンスが凝縮され熱い想いが籠められた一冊。30年間隠されてきた連続幼女誘拐殺人事件を追う、ベテランと新鋭、二人の記者。縄張りに拘る無駄な県警のプライドや利権を死守したい政権による圧力に負けず、二人は真実を暴くことができるのか。これを読めば、堂場瞬一の「今」がわかる!
文藝春秋・K

『ラストライン』
“事件を呼ぶ男”岩倉剛が、驚異の記憶力を武器に事件を解決していく「ラストライン」シリーズの第1作。定年まであと10年、50歳の誕生日を目前にした刑事・岩倉は、捜査一課から所轄の南大田署へ異動すると、着任早々、独居老人の殺人事件が発生! 新米刑事・伊東彩香とともに捜査に乗り出すが、彼女は関係者からの事情聴取すら覚束ない。さらに、捜査中に新聞記者の自殺が発覚し――。“でこぼこコンビ”がどう事件を解決していくのか、ページをめくる手が止まらない一冊! 2020年6月には、テレビ東京でスペシャルドラマが放送され、岩倉役を村上弘明さん、彩香役を志田未来さんが演じ、話題に!記念イヤーとなる、2021年3月にはシリーズ4作目『骨を追え』が、堂場瞬一「文庫三大シリーズ」コラボレーション企画の一冊として刊行されます。
KADOKAWA・N

『砂の家』
「もし家族が、人を殺したら」 身を切られるようなこの問いを、本書は真っ向から描く。 大手企業で働く主人公の浅野健人。彼の父親は、殺人罪で逮捕されていた。 今の会社の社長に拾われ、やっと普通の人生を手にした……そんな折に、父が出所する。 「殺人犯の子」という業を背負わせた父と、どん底から拾いあげてくれた社長。 2人の間で揺れる健人が最後にとる行動とは? サスペンスとしても一級品の堂場流「家族小説」、おススメです。
KADOKAWA・W

『刑事の枷』
《「裏切り者」刑事×恐れ知らずの新人》異色の名コンビ誕生! 内部告発や傍若無人な振舞いで孤立するベテラン・影山と、素直な性格で皆に可愛がられる新米刑事・村上。 正反対のふたりを、「事件解決への執着」という唯一にして強烈な共通点が結びつけ、未解決事件の真相をたぐり寄せます。 トリッキーに動く影山から目が離せないワクワク感と、眩しいほどフレッシュな村上をいつのまにか好きになる、一気読みの1冊です!
角川春樹事務所・M

『交錯 警視庁追跡捜査係』
累計100万部を突破したシリーズ第一弾! 強行犯係への未練を捨てられない、昔気質の一本気な行動派・沖田大輝。追跡捜査係を天職とも思う、分析能力に長けた知性派・西川大和。対照的な二人がぶつかり合いながらも認め合う様が魅力的なこのシリーズは、ここから始まった。無差別殺傷事件と貴金属強盗の謎が交わり、切ないラストへと向かう、正に「警視庁追跡捜査係」を凝縮した一冊。まだ二人が名前で呼び合うという初々しさも必読!